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「うおっ!?」
僕を確認するやいなや彼は飛び退いてしまった。
人の顔を見て驚くなんて、失礼しちゃうなぁ…。
………ってあれ?
「……見えるの?」
「……は?」
混乱してる
彼もだけど、僕も…
僕はこの世界から言ったらイレギュラーで、存在を否定されている
否定された僕はいないも同然の存在だ
彼はアリサのように魔力もなければ、こんなに近づくまで熟睡していた鈍感さんなのに
君はどうして……
「ええっと?……よくわからないけど、起こしてくれたんだよな?」
「ありがとう。……俺はニヴァルトっていうんだけど、君は……あれ?」
「君…前にも見たような…」
「たしか…その時は木の上にいたよな?」
二重でびっくりだ
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