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暗闇に包まれた最期だった
塞いでも塞いでも溢れ出て…
光なんて見えなかった
―――――――
僕はこの世界に興味を持った
世界と言うか…正しくは彼に、なんだけど
幾度目かの訪問
ふらっと傍観していると、彼に会った
寝ている……?
木陰で休む彼に近づき、その顔を覗き込む
(あれ…普通の人間だ…)
(なんだか…思っていたのと違う…?)
戦禍での彼は、もっとこう…勇ましいというか、神々しいというか……
だけど目の前にいるのはまだ幼さの残る普通の青年で…
(人間は見かけによらないって、どこかの誰かが言っていたけれど……この状況がまさにそれなのかな…?)
「ん……」
あ……起こしちゃった
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