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僕らはしばらく話し込んでいた


なんせお互い話をするなんて行為が珍しいものだからね


3杯目の紅茶を飲み干した時には、この世界の誰よりもアリサの事を知る存在になっていたかもしれない

 

「人の代わりとして人形を創っているなんてね」

「滑稽かしら?」

「いいや、誰にも迷惑のかからない賢い方法だね」

「ゼロって…嫌な性格してるわね…」


こんなにも打ち解けられるほど(少なくとも僕はそう思ったよ)会話は弾んだ

 

けれど…
 

 

彼女は次第にその顔に影を落としていった

 

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