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ある日訪れた世界は、嫌に騒々しかった


そこには人間と、獣の一部を持つ者、耳の長い者…

とにかく多種多様だったけれど、皆銀の甲冑を纏っていた

ひとつ

耳の尖った者たちを除いては


戦争…


この耳の尖った種族のみが孤立してしまったのだろうか




(それにしても…同じ世界の生き物同士が殺し合うだなんて…一体なにが楽しいのかな…?)


(血と火薬の混じった酷い匂い…聞くに耐えない悲鳴…焼ける大地…)


(僕が最後に感じたのは、そんな醜いもので……)




……嫌だ

何故こんな事をするの…?

愛しい子が…愛しい大地が…

嗚呼、もうこれ以上――…

戦場に

――殺すなッ!!

光が滲んだ

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